2021/07/18_非常識
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非常識に生きる
非常識に生きる
著者
堀江貴文
未 読 日本語
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レビュー
著者である堀江貴文氏に「非常識」という印象を持っている人は、決して少なくないと思う。現役で合格した東京大学を中退して起業し、ライブドアを一代で巨大企業へと育て上げる。その後、証券取引法違反の容疑で逮捕され、裁判の後に実刑判決を受ける。収監中もメールマガジンの発信を続け、釈放後は多数の書籍を刊行しつつ、オンラインサロンを設立――経歴をざっと見るだけでも、常識外れの存在であることは明らかだ。
著者は本書の中で、たびたび「非常識」と非難されてきたことを認めている。一方で、自分は常識的にビジネスに向き合っているとことわったうえで、世の中が押し付けてくる「常識」に従ってばかりでは成功できないと断言する。
本書に書かれている「非常識に生きる」ための指針は、挑戦的なタイトルに対して意外とスタンダードで、人間としての基本に立ち返るものも多い。つまり、常識的であるか、非常識であるかという問題は、さして重要なものではないのだろう。誰のものでもない、自分の人生を生きることこそが重要なのであって、非常識であるということは、あくまで結果にすぎないのだ。
なるほど確かに、著者の言動や経歴はある意味で「非常識」なものであるかもしれない。しかし世の中の空気に惑わされず、自分に向き合い、自分なりの「常識」を確立してきたからこそ、今の著者があるのだろうと思えた。
池田明季哉
ライター詳細
著者
堀江貴文(ほりえ たかふみ)
1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダー。元・株式会社ライブドア代表取締役CEO。
宇宙ロケット開発やスマホアプリのプロデュース、予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど多岐にわたって活動中。
また、有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」の発行や、会員制オンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では1500名近い会員とともに多彩なプロジェクトを展開中。
著書に『ゼロ』『本音で生きる』『多動力』などがあり、ベストセラー多数。
Twitterアカウント @takapon_jp
本書の要点
要点1.
自分のやりたいことを見つけ出し、大きなチャンスを掴むには、常識だけでは足りない。
要点2
ビジネスにおいて壁を突破するためには、特別なスキルや人脈、運、お金などではなく、しつこさが大切だ。折れない心を持ち、しつこく取り組むだけで、諦めの早い大半の人たちを大きくリードできる。
要点3
何かをはじめようというとき、準備を整えたり考えを練ったりして立ち止まるのは、時間の無駄だ。動き出さないままゼロのアイデアを抱えている状態は、寝て過ごしているのと変わらない。
要約
なぜ東大を辞めたのか
他人の常識は、自分の非常識
著者は決して、非常識な人間ではない。約束は守るし、遅刻もしない。プロジェクトで借りたお金は必ず返すし、イベントなどに来てくれたお客さんには最大限のサービスを提供したいと思う。誰かに対して反論したいときは、本人にきちんと正面からぶつける。知らないことは「知りません」と恥ずかしがらずに答えるし、仕事の仲間への指示は明確に、正しく伝わるよう、言葉に気をつけている。
とはいえ、怒りや文句を押し殺すことはしない。言いたいことは言うし、相手や場の空気にかかわらず、怒るときは怒る。
例えば取材の席や著名人との対談の場で、まったく的はずれな質問や、いまさらと思えるような質問を投げかけられたら、苛立つこともある。あまりにも分別のない質問をする人には、話を遮ってでも注意する。
相手のことを知っておけば、対話のレベルが上がり、よい時間が過ごせるものだ。そのための下調べは、仕事人として常識ではないだろうか。著者自身、仕事で対面する相手のことは、最低限調べておく。当たり前の下調べを怠り、他人に密度の低い時間を強いる人こそ、非常識だろう。
ビジネスパーソンとして長年、非常識だと言われてきたが、その自覚はない。逆に、他の人のスピード感のなさや思考の足りなさ、理不尽な対応を非常識だと感じ、呆れることは多くある。
「非常識」は誇りある称号だ
Sahil Ghosh/gettyimages
かつて「もっと常識をわきまえなさい」とよく言われたが、理解できなかった。「常識」を守っていればいいことがあるのか? 答えは「ノー」だ。世間の「常識」に合わせて自分を曲げることなく、自分の常識をひたすら貫いてきた。
その結果、ビジネスはうまくいき、豊かになり、優秀な仲間も可愛い恋人もできた。世間の常識に従っていい結果が得られた試しはない。
著者のスタイルを非常識だと非難する人もいるだろう。しかし非常識とは、常識を突破して思うままの人生を手にした人間が獲得できる、誇りある称号なのだ。
チャンスを掴むには、常識だけでは足りない
1991年、現役で東大に合格した。東大には面白い人がいるだろうと期待していたが、実際は、就職する会社のブランドを気にしている人ばかりだった。がっかりして麻雀と競馬に明け暮れるうち、アルバイトをきっかけに、ITの世界に触れることになった。
Web空間はスマートだった。全世界の情報がパソコンの画面に集まり、コミュニケーションやショッピングなどといったあらゆるシステムが、オンラインで深くつながっている。そんなインターネットに理想の社会の到来を予感し、インターネット事業の会社を起こした。
それと前後して、大学を中退した。行くのをやめたら、いつの間にか除籍になっていた。これが、最初にとった、非常識と言われる行動だろう。東大を辞めてインターネットのビジネスを起こすなんて非常識だと言われたが、後悔したことは一度もない。
常識を守って生きる自由だけでなく、非常識に生きる自由が、もっと当たり前に認められるべきだ。自分のやりたいことを見つけ出し、大きなチャンスを掴むには、常識だけでは足りない。もちろん、知識や人脈や運があればいいというわけでもない。もっとも大切なのは、非常識への踏み出しだ。
【必読ポイント!】お金のために働かない
食べるために働く時代は終わった
食べていくためには働かなくてはならない。多くの人はそのように思い込んでいる。しかし本当に、仕事をしなければ生きていけないのだろうか?
かつての人類は、定住し畑を耕さなければ食べることができなかった。だが、AIやITテクノロジーが発展した現代では、つらい労働は必要ない。食べるために働く時代は、もう終わっているはずなのだ。
そんな時代に、なぜ働くのか。この問いに答えられないなら、あなたはまだ古い常識にとらわれている。
我々の暮らしは、遊ぶだけでも成立するようになっている。ならば、仕事と遊びの境界線をなくしてしまおう。食べるためではなく、楽しいからやる。遊びだから続けられる。そのようにマインドを変えれば、苦しい仕事のストレスや義務感とは無縁の、あなただけの取り組みと出会えるはずだ。
遊びにとことんハマる
Hakase_/gettyimages
大学時代に起業してから今日まで、スケジュールがガラ空きになったことがない。睡眠時間はしっかりキープしているが、仕事がなにもなくぼんやり過ごしていたという日は、30年近く1日もないだろう。普通の人からすれば超人的なタイムスケジュールらしいが、自分では大変だと思わないし、毎日が楽しくて仕方がない。
なぜこんなふうに思えるのか。それは、ビジネスを遊びと同じように捉えているからだ。そして、常識や制約に縛られず、人生を自由に、遊び尽くして生きているからだ。
大事なのは、遊びたいという欲を持つことではない。手や足を好きに動かすこと、つまり、行動だ。行動を起こせば、人生は大きく動きはじめる。遊びに飛び込み、遊びにハマることが、思いがけない成功へとつながっていく。損得を無視して「没頭」すれば、自分だけの感覚や視点を養うことができ、それが他人と差別化できる強みとなるのだ。
だからあれこれ考えず、好きな遊びに夢中になろう。そうすれば、ビジネスチャンスも人もお金も、自然に集まってくる。
つらいだけの労働から解放されつつある今、嫌いな仕事を我慢して続ける理由はなんだろうか。無理をして、周りの常識に合わせることはない。レールから外れ、遊びにハマっていこう。
とにかくしつこくやる
ビジネスの成功法則といわれるものは、いくつかある。その上位にあるのは「しつこさ」だ。
ビジネスでうまくいかない人は、しつこさが足りない。マイナスに直面すると、すぐに諦め、「失敗した」と勝手にフィニッシュしてしまう。
例えば、商品の在庫が余って大赤字になっているなら、とにかくしつこく愚直に、売る努力をしていくべきだ。売れない、だから困っている……なんて、あっさりしすぎている。いい商品なのは大前提として、しつこく売り続けない限り、売れるものも売れない。そんな当たり前のことを、多くの人はないがしろにしている。
損切りの判断が必要なこともあるが、それはまた別の問題だ。いくらでも改善できる余地があるにもかかわらず、試行錯誤を怠け、挽回を諦めるのは、ただの負け損でしかない。
壁を突破するために必要なのは、特別なスキルや人脈、運、お金などではなく、しつこさだ。折れない心を持ち、しつこく取り組むだけで、諦めの早い大半の人たちを大きくリードできる。技術もコツも必要ない。しつこさ次第で結果は変えられるのだ。
動き出す前にじっくり考えない
アイデアを抱えているより、酷評を受ける
Chinnapong/gettyimages
何かをはじめようというとき、準備を整えたり考えを練ったりして立ち止まるのは、完全なる無駄だ。どんなに優れたアイデアがあっても、行動しなければはじまらない。失敗を恐れて行動しないことは、最大のリスクだ。
検索エンジンを使えば、無尽蔵にアイデアを得られるし、自由に発信することもできる。だがほとんどは形にならないし、実際に形にしようと行動する人はわずかだ。だからこそ、スピーディに行動するだけで、横一線の状態から抜け出すことができる。
行動し、形にしてみたら、こんなくだらないもの……と酷評されるかもしれない。それでもいい。形にすることさえできれば、価値は少なくともゼロではない。ゼロに1でも2でも足せば、いくらでもレバレッジをかけられる。それがいつか、まったく違う大きなチャンスになるかもしれない。
ゼロのまま立ち止まっていてはダメだ。動き出さないままゼロのアイデアを抱えている状態は、寝て過ごしているのと変わらない。
我慢するよりも「はい次!」
怒りたいときに怒るのは、たしかに大事だろう。しかし、怒り散らしてもチームのパフォーマンスや成果は上がらない。大切なのは、怒りを吐き出すことではなく、怒りの理由をきちんと解析して次に活かすことだ。
怒っても状況は変わらないとはいえ、怒りや落ちこみを封じ込めろと言いたいわけではない。本当に辛いときには、感情を爆発させてもいい。しかしその後は、「はい次!」と気持ちを切り替え、最適解を考えよう。後ろ向きの態度にエネルギーを浪費するより、次のアクションに移ったほうがよっぽどいい。
環境は自分で変えられるが、落ちこんでいるだけでは何も変わらない。次に進むこと。それこそが、人の知恵と想像力の発揮しどころではないだろうか。
没頭すればバランスは必要ない
従うのは、のめりこんでいる自分だけ
martin-dm/gettyimages
多くの人は、自分の行く道を見失っている。意識的に動き出せばいいのだが、何をしたいのか、何を求めているのか、本心を見きわめないまま動き出しても、動き出した「気分」のまま留まってしまう。「気分」は「没頭」からほど遠い。だから何も実にならない。自分への問いかけを終えて動き出せば、必ず実になるまで没頭できる。遊びやビジネスとの出会い、お金や学び、生きていく楽しさへと導いてくれるのは、いつも「没頭」だ。
自分を没頭に追い込むいい方法がある。それは「自分の決めたルールで動く」ことだ。趣味でも恋愛でもビジネスでも、自分でプランを立て、実行しよう。いろいろ意見を言ってくる人がいるかもしれないが、すべて無視し、自分のルールだけに従って動いてみる。すると、工夫の喜びや達成感が生まれ、思いがけない縁や新しい展開を引き寄せるはずだ。
他人の描いた地図ではなく、自分で地図を描いていく冒険のほうが楽しいに決まっている。あれこれ周りを気にしないで、まずはやってみよう。
一読のすすめ
本書には著者の「非常識な」経験に裏打ちされた具体的なアドバイスがたくさん詰まっている。要約では取り上げられなかった「将来への蓄えは必要ではない」「他人のいうことには従わない」という章も、著者らしい、力強い内容だ。ぜひ通読し、常識にとらわれず、非常識に生きるための糧としてほしい。きっと、常識にとらわれすぎていた自分に気づき、心が軽くなるだろう。
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